ID 2542
ユニット名 【仄光の女王】シセリス
CV 山岡 ゆり
レアリティ ☆6
最大Lv 99
タイプ ソーサラー
属性
HP 6005 2000 8005
攻撃力 2590 860 3450
防御力 835 600 1435
スピード 2597 710 3307
リーダースキル 守りの火
[火属性かつ先制]持ちユニットのスキル攻撃力を55%アップ
フォーススキル1 スカーレット・フレア
Lv. 10 火属性の200%単体攻撃。防御力無視。HP最大なら威力4.0倍。
CT 4
フォーススキル2 ソアー・フレイム
Lv. 10 火属性13%の16~20回連続攻撃。防御力無視。HP最大なら威力4.0倍。初期CT3。
CT 3
特殊能力 先制 / 再生[強] / 樹属性耐性 / [滅殺]重戦士キラー
主な入手方法 通常進化
進化・契約前 【蝶の姫君】シセリス
通常進化
進化素材
幻獣契約1 【羽化する炎】シセリス
契約素材 【植竜】ヴィノサウロ×2、【紡ぎ手】パシタラネア×1、【破者】ザファル×1、【剛斧】ミノタウロス×1、100000ゴルド
幻獣契約2
契約素材
幻獣契約3
契約素材
幻獣契約4
契約素材
幻獣契約5
契約素材
実装日 2020年5月7日
ユニット紹介 ウィスクム王国、修練場の一角。
年配の女性の掛け声と同時に、
シセリスの手のひらに炎が現れる。
だが、それはそよ風でかき消えそうなほど
弱く頼りない炎だった。
消えぬように炎に意識を向けるが、
不安定にゆらゆら揺らめいてはやがて
消えてしまった。

激しい運動をした後のようにあふれる汗を
手の甲で拭うシセリスを観察していた
年配の女性は長考の末、言葉を紡いだ。

『やはり姫様に高等魔術はまだ早いです。
 魔力が安定しないようでは、
 この先暴発する可能性も考えられます。』

その言葉にシセリスは唇を噛み締めて目を伏せた。
なぜいつもここで躓いてしまうのか。
成果を出せずにいる不甲斐なさと師への罪悪感から
拳を強く握りしめて、謝罪の言葉を述べるシセリス。
その言葉を聞いた女性はシセリスの拳を優しく
開きながら微笑んだ。

『姫様のように勤勉な生徒をもてて私は幸せですよ。
実技と称して魔術を用いた狩りをする
 不甲斐ない生徒達への手本になって頂きたいです。』

師はそういうもののシセリスの気持ちは晴れない。
魔力を持っていても扱えないとあっては
宝の持ち腐れだ。
様々な魔術の理論書を読み解いても
一向に上手くなる気配がしない。
同じ書物を読んで上達する生徒がいたのに、
なぜ自分だけ上手く扱えないのか。
それは何か自分に問題があるからなのでは。
不安と焦燥感が胸の中でぐるぐる回る。
その気持を感じ取ってか、師は優しく微笑みかけた。

『さて、姫様。
 あなたはなぜ魔術をお使いになりたいのです?』

なぜ魔術を使いたいのか。
思いがけない質問にシセリスはたどたどしく
思いついたことを口にした。
モンスターや幻獣に対抗する力を持てること、
魔術の素養があるから使えるようになるべきだと。
そう述べると師はゆっくりと頭を振った。

『責任や義務も大事ではありますが、
 姫様自身の意思と心を問うているのです。』

意思と心? シセリスは思わず思い返した。

『力というのは意思や感情に大きく左右されます。
 人は切迫した状況で普段以上の力を
 発揮することがあります。
 瓦礫の下敷きになった我が子を助けるため
 母親が瓦礫を持ち上げた、なんて
 話もありますでしょう?』

シセリスの手のひらに師が手をかざす。
手のひらの間に赤い炎を灯る。
先ほどの消えそうな火とは違い、
周りをまばゆい光で照らす力強い炎。

『意思や心無き力は非常に不安定なものです。
 それこそそよ風や吐息で消えそうなほど。
 姫様に今必要なのは揺るがぬ意志と
 心に気づくこと、です。』

ふわり、と炎が優しく消える。
い、いまの炎はどうやって!? と
シセリスは師を問い詰めた。
子供のような仕草に師はクスクスと微笑み、
シセリスの両の手を優しく握る。

『特別なことを何も。
 姫様にもいつか見つかりますように、
 ただ祈りを込めただけです。』

みつかるでしょうか、とシセリスは吐露する。

『ええ、いつかきっと。
 理論、責任、義務。それらよりも大事なものを
 気づいた時こそあなたの力が初めて
 あなたのものになるでしょう。』

そうなればあなたは素晴らしい術師になれる。
自分よりも素養があるのだから、
と心の中で付け加えた。
当然シセリスにそれが届くはずもなく、
隣国の姫君はただ首を傾げるばかりだった。

『さあ、今日の修練はここまでです。
 戻ってぐっすり眠れるハーブティーを頂きましょう。
 いくら勤勉とはいえ睡眠時間を削ってまで
 勉強なさるのは感心できませんよ。』

ぜ、善処します、と言いながらも視線を泳がせる
シセリスに睡眠魔法をかけた方が早いかも、
と師は苦笑を浮かべた。

(c)BANK OF INNOVATION 該当画像の転載・配布等は禁止しております。