ID 2413
ユニット名 【星降る夜に】ヘンゼル
CV 井上 雄貴
レアリティ ☆6
最大Lv 99
タイプ 重戦士
属性
HP 6034 1800 7834
攻撃力 2121 400 2521
防御力 1797 400 2197
スピード 2599 790 3389
リーダースキル ただ変わらぬ想い
戦闘開始時、1度だけ味方全体に自動蘇生をかける
フォーススキル1 星辰の旋律
Lv. 10 自身の防御力2ターン50%ダウンし、闇属性の299%単体攻撃。高確率雪だるま化。
CT 3
フォーススキル2 白銀の約束
Lv. 10 HP50%消費し、味方単体のスキルクールタイムを5ターン短縮する。
CT 0
特殊能力 リバース / 1の祝福[5] / 反撃[強] / 呪い攻撃 / [滅殺]マリーンキラー
主な入手方法 幻獣契約
進化・契約前 【聖夜】ヘンゼル
通常進化 【雪に潜む影】ヘンゼル
進化素材 大帝粒×90、闇帝石×30、闇帝晶×15、100000ゴルド
幻獣契約1
契約素材
幻獣契約2
契約素材
幻獣契約3
契約素材
幻獣契約4
契約素材
幻獣契約5
契約素材
実装日 0年0月0日
ユニット紹介 夕飯を済ませて部屋へ戻り、
何気ない会話の途中、はっと気づいたように、
グレーテルがヘンゼルに詰め寄った。

『ヘンゼルの! 好きなものってなに!』

好きな、もの。
問われた質問を反芻しながら思い返す。
すぐにこれといって出てくるものがない。
特に……と、まで答えるが、
そんなのだめ! 絶対1つ思いついて、と
グレーテルがじりじり詰め寄った。

部屋の壁際まで追い詰められて、
わかった、考えてみると降参し、
ヘンゼルは腕を組んで、目を閉じた。

――好きなもの、か。

正直、言われるまで全く考えたことがなかった。
そして、改めて思い返して見ても、
特定の「好きなもの」が出てくる気配はしない。

理由は簡単だ。
ヘンゼルのこれまでの生活において、
嫌いなものが主だったから。

母親、使用人、毎日催される夜会、
屋敷中に響く、大人たちの不愉快な笑い声。
思い返したくもないが、
生家に居た頃は、嫌いなもので溢れかえっていた。
それに、あの頃は母親の目につかないように
いかに気配を消すかに注力していた。

食べ物は、生きるために必要なものだった。
何でも腹に入れば同じだから、
好きかと言われると、少し違う気がした。
書物は、一人でも生きていくための
知識を得るためのものだった。
知識は、誰にも奪えない大切な資産だ。
家を出たあとでも暮らしていけるように、
必死で読み漁っていたから
あれも、好き……かと言われると違和感がある。

好きなものを作ることを
無意識のうちに、避けていたのかも知れない。
大人たちに、取り上げられるんじゃないかと
どこかで警戒していたんだと思う。

でも今は、もうそんな必要はない。
素直に好きなものは、好きでいて良いんだと、
幼い自分に語りかける。

――目を開くと、この世でたった一人の家族。
そわそわと落ち着きがないように、
何度も姿勢を変える妹。

そうだな、そうだよな。
ヘンゼルの口元が自然とほころぶのを見た
グレーテルが答えを待つように、姿勢を正した。

グレーテル。

名を呼ばれてぱぁ、とグレーテルの顔が明るくなる。

そろそろ寝ないと、
悪い妖精に連れて行かれるんじゃないか?

その言葉にハッと息を呑んだグレーテルは
おやすみなさい!と告げ、
素早くベッドへ潜り込んだ。
グレーテルに気づかれないように、
小さく笑みを浮かべ、
ああ、おやすみ……
と返すヘンゼル。

素直に伝えられるまでは、
もう少し待ってくれ、と心の中で付け加えて、
ランプの明かりを消した。

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