ID 1891
ユニット名 【禁忌の瞳】ヘンゼル
CV 井上 雄貴
レアリティ ☆6
最大Lv 140
タイプ 重戦士
属性
HP 7154 2680 9834
攻撃力 2491 630 3121
防御力 1847 350 2197
スピード 2569 820 3389
リーダースキル この救いようのない世界で
戦闘開始時、1度だけ味方全体に自動蘇生をかける
フォーススキル1 贖いの鉈
Lv. 10 自身の防御力を2ターン30%ダウンし、樹属性の240%単体攻撃。高確率石化。
CT 2
フォーススキル2 ノクス・ピルエット
Lv. 10 味方単体のスピードを2ターン50%ダウンし、味方単体にHP52%回復の自動蘇生を付与。
CT 2
特殊能力 リバース / 呪い攻撃 / 光属性耐性 / [滅殺]マリーンキラー
主な入手方法 通常進化
進化・契約前 【不遇の子】ヘンゼル
通常進化
進化素材
幻獣契約1 【半魔の少年】ヘンゼル
契約素材 【微笑】エルホワート×2、【愛熊】ポポル×1、【時の使者】クロノグスタ×1、【天に叛く者】イブリース×1、100000ゴルド
幻獣契約2 【みなしごの領主】ヘンゼル
契約素材 【童話】ヘンゼルとグレーテル×1、100000ゴルド
幻獣契約3
契約素材
幻獣契約4
契約素材
幻獣契約5
契約素材
実装日 2018年8月5日
ユニット紹介 ヘンゼルとグレーテルがやってきたのは、
絶版本や曰く付きの本を扱っていることで
一部では有名な、とある町の古書店だ。

二人は店主に軽く会釈をすると、
古い本の香りが漂う、店の奥へ進んでいった。
店の中は背の高い本棚と、
本棚に収まりきらなかった本が床に積まれていた。
まだ午後だというのに、密集している本棚と本の山が
太陽の光を遮っていて、店の中は薄暗い。

どこか粛然とした雰囲気に気圧されたのか
グレーテルが声を潜めながら、奥の本棚を指差す。
ヘンゼル、あっち見てきていい?
何か気になる物でも見つけたのだろうか。
静かにな、と小声で伝えると、
グレーテルは嬉しそうに頷き、
本棚へと向かっていった。

それを見届けたヘンゼルも壁際の本棚に並んだ
背表紙の題名を一つずつ確認していった。
気になった本を手にしては、
目次に目を通し、元の場所に戻す。
気になる項目があれば、読んでみるが、
思っていた内容と違ったのか、本棚へ戻す。

ヘンゼルがその作業を何度か繰り返した後。
最初にいた壁際の本棚へ戻ってきたことに気づくと、
小さくため息を零した。

珍しい書物を扱う店なら、
グレーテルの呪いについて、
何か手がかりを得ることができるかも知れないと
思っていたが、当てが外れたようだ。
気落ちしても仕方ない、
グレーテルを呼んで店を出ようと踵を返した時。

――ふと、目に止まった壁際の本棚に収まっている
比較的新しい本が妙に気になり、
ヘンゼルは、するりと本を引き抜いた。
最初に、この本は見かけなかったような気がしたが、
見落としていたのだろうか。

それは背表紙には何も書かれていない。
他の古書と比べても、新しい革張りの本だ。
装丁からは、本の内容が見当もつかない。
ヘンゼルは疑問に思いながらも、
表紙に書かれた題名を小さく口にした。

その瞬間――。

寒気のような物が、じわりと本から滲み出た。
ヘンゼルがその手に感じたのは、本の形をして
いながら本ではないような何かの存在だった。
薄気味悪い感覚に本を戻そうと思ったが、
身体が動かないことに気づいた。
思わず動転してヘンゼルが視線をあげると。

目の前にある本棚の隙間から
青白い手がぬうっ、と伸びて、表紙を指差した。
それはまるで、本を読むよう、促されているよう。
異様な光景に、ヘンゼルの思考が一瞬止まる。

そして、自分の手が、導かれるように
表紙へ伸びていった。

心臓が早鐘をうちはじめる。
ヘンゼルの指が、手が、表紙にかかる。
捲っては駄目だと、思っても、
指が表紙を捲る――。

ヘンゼル?と、グレーテルの呼ぶ声に、我に返る。
眼前の白い手と嫌な気配は
嘘のように、いつのまにか消え失せていた。
ヘンゼルの顔を覗き込む
不思議そうな顔のグレーテルをなでると、
未だ纏わりつく嫌なものを振り払うように、
本を本棚へ戻した。
そしてグレーテルの手を引き、急ぎ店の外へ向かう。

全身に降り注ぐ太陽の光を浴びて、
ようやく、何かから解放されたような気がした。
何読んでいたの?と聞くグレーテルに
ヘンゼルはかぶりを振った。
なんの変哲もない、ただの本だ、そう答えて。
題名を思い出さないように、
グレーテルの手を握りしめ、振り返ることなく、
その場を後にした。

とある古書店の奥に、それは鎮座している。
次なる読み手をひっそりと待ち続けている。

名を『ネクロノミコン』と云う。

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