ID 967
ユニット名 【太陽の導き】ルクレツィア
CV 橋本 ちなみ
レアリティ ☆6
最大Lv 140
タイプ 英雄
属性
HP 6163 2120 8283
攻撃力 2590 730 3320
防御力 1923 450 2373
スピード 2138 650 2788
リーダースキル 砂浜に吹く風
全てのユニットの攻撃力を30%アップ
フォーススキル1 姿凛々しき光の鳥
Lv. 10 HP25%を消費し樹属性の273%単体攻撃。高確率で沈黙を付与。
CT 3
フォーススキル2 開眼のポーズ
Lv. 10 3ターンの間、自分自身が覚醒する。
CT 0
特殊能力 2回行動[強] / [強]マリーンキラー / [強]獣キラー
主な入手方法 幻獣契約
進化・契約前 【常夏の乙女】ルクレツィア
通常進化
進化素材
幻獣契約1
契約素材
幻獣契約2
契約素材
幻獣契約3
契約素材
幻獣契約4
契約素材
幻獣契約5
契約素材
実装日 2016年7月17日
ユニット紹介 『涼しい服装も……たまには悪くないわね。』

常夏の浜辺の楽しみ方を知らない
白い肌のアルケミスト。

彼女に声をかけた男は、
普通の知識がある人間ならば
「チャラいナンパ男」と呼ぶであろう男。

だが真面目一辺倒で生きてきたアルケミストに
そういった知識はない。
暇かと聞かれたので、暇だと答えただけである。
なのに男は勝手に1人で盛り上がり始めた。

え~、1人? どこから来たの?
てか、すっごくかわいいよね~。
その服、厚くない? 水着持ってないの?
てか、本当にかわいいよね~。

矢継ぎ早に男が質問を繰り返す。
なんでこんなにたくさん喋るんだろう。
それになんで執拗に私の容姿を褒めるんだろう。
恥ずかしいからやめてほしい……。

少し頬を染めて俯いたアルケミストを見て、
男は更に声の調子を上げて質問してきた。

てかてか、水着も無しで何しに来たの?
遊びに来たんじゃないの?

『…………私は、幻獣を倒しに来た。』

キッと凛々しい表情で言うアルケミストを見て
男は腹を抱えて笑った。
何が面白かったのだろう?
「冗談も言うんだね~」と言われたが
どこが冗談になっていたのかわからない。

わからない事ばっかりだ。
やはり私はこの浜辺にいるべきじゃない。

小走りで逃げようとしたアルケミストの耳に、
楽しげな喧噪を切り裂く叫び声が聞こえた。
同時に沖から強い魔力を感じる。

幻獣だ。
この時間は出ないと聞いていたのに。

大混乱に陥る浜辺。
逃げ惑う人々の中で、アルケミストは唇を噛んだ。
現れた場所が遠すぎる。
あれでは魔術も当てようがない。
かといって泳いで行く時間など……。

その時、あのちょっと変わった
白衣の女の台詞を思い出した。

『簡単に言うと、ポーズを取ると
 サプリを飲んだ時の衣装に変身できる、
 というわけ。』

迷っている暇はない。
白い肌のアルケミストは、
普段の自分なら絶対にとらないような
ちょっと恥ずかしいポーズをとった。

次の瞬間、眩い閃光が周囲を包み、
彼女が着ていた白いワンピースが消えた。

代わりに今の彼女が身に着けていつのは
胸とお尻を辛うじて隠すだけの
なかなかに際どいサイズの銀色の水着。
その姿を見た男が口をあんぐりと開けて呟いた。

『やべぇ……超かわいい。』

だけど男の声など彼女の耳には届かない。
水着姿になったと同時に、
体の奥から魔力が湧いてくるのがわかる。
そのままざぶんと海に飛び込んだ。

速い、速い、なんて速いの。
まるで人魚になたような気分だ。
常夏の太陽に照らされた水面を切り裂くように、
海中を飛ぶように泳ぐ。
冷たい水が飛沫をあげて自分の横を跳ねていく。

なんて気持ちいいのかしら……。

真面目一途なアルケミストが
思わず関係ない事を考えてしまうほどに
常夏の海の中は気持ちよかった。

彼女の泳ぎは速度を上げ、
あっという間に幻獣の元にたどりつく。
同時に彼女の手から光の鳥が放たれる。
太陽の日差しを浴びた美しい鳥が、
そのまま幻獣を貫いた。

襲われていた若者を救出し、
浜辺へ戻ってきたアルケミスト。
長い銀髪を振ると、美しい飛沫が飛ぶ。
若者にもう大丈夫と優しく微笑む。

その姿を見た浜辺の人たちが
一斉に彼女に拍手をした。

なんだが気恥ずかしい。
でも、悪い気分ではない。

少し頬を染め、照れたように笑う。
彼女は間違いなくこの浜辺のヒーローだった。
皆が彼女を取り囲み、一斉に話しかけた。

……その夜、白衣のアルケミストに
今日は何してたのと尋ねられた。
だから、白い肌のアルケミストは正直に答えた。

『海で泳いだり、浜辺で出会った人とお喋りしたわ。
 とても楽しかった。』

意外そうに目を見開かれたが、
でも、実際そうだったのだから、仕方ない。

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